あらすじ
ひとりの男が警察署で取り調べを受けていた。
現場に残った指紋や防犯カメラに映った姿は
完全にその男。
しかし、男は容疑を完全否認。
「ぼく……本当にやっていないんです」
困惑する刑事。
その男は解離性同一性障害、多重人格者だった。
激しい取り調べに疲れた男は気絶したように眠る。
目を覚ますとそこは、留置所の外だった。
ひとりの人格が言う
「逃げようぜ」
逃げろ。逃げろ。好きなだけ逃げろ。
絶対に自分からは逃げられないから。
普通に生きたい男がたどり着いた場所は……。